名駅歯科の症例

代表症例2

この症例の一般的な治療前の状態と特徴

大きな入れ歯を入れているが相当古くなり、調子も悪くなったので今回は新しく快適な入れ歯を入れたい。

症例1の代表例のように大きな入れ歯を入れているが、残った歯や歯ぐきは症例1に比べしっかりしている。いろいろ問題があり我慢して使っている今までの入れ歯より快適な入れ歯を入れたい。(今までの入れ歯をあまり使ってないので、今回は良い入れ歯を入れてしっかり咬みたい) 代表例1のように大きな入れ歯を入れているが、残った歯や歯ぐきは症例1に比べて入れ歯は劣化しているが、長年使っているので全体の咬み合わせや審美性を参考にできることも多く、新しい入れ歯の参考にしていきます。

治療

1.古い入れ歯のの問題点は入れ歯の汚れ・着色を取るにはなんと言っても毎日の清掃が第一です。入れ歯は年月が経つとどうしても入れ歯の歯の表面、歯と歯の間、ピンクの樹脂部分などに茶褐色の汚れがついてきます。食べ物・飲み物の色素やタバコのタール細菌による変色などが原因ですが、これは人それぞれの食べ物の歯垢、唾液の成分の量、毎日の清掃の程度により異なります。

入れ歯の清掃は基本的には毎日やすむ前に義歯専用ブラシでよく洗い、水の中に洗浄剤を入れたコップの中に一晩入れておく事です。
入れ歯洗浄剤は時々使うという人がいますが、毎日使ってる人の入れ歯は臭いもなく清潔です。
ブラシは普通の歯ブラシではなく、義歯専用ブラシがいいです。洗うときに時々入れ歯専用の歯磨き剤を使うとより効果的に清掃でき、色素もとれ易く、何より入れ歯用歯磨き剤を使うことにより入れ歯を装着しているという精神的なハンディーを払拭する効果もあります。

このように毎日の入れ歯の清掃を、歯磨きと同じように注意を払うことにより、入れ歯の汚れや臭みを防ぐことが出来ます。

2.入れ歯は長年使っていると修理をしたり裏打ちをしたりで、様々な部分に微妙な変化が生じたり、入れ歯も大げさに言うとツギハギだらけの感じになることもあります。

入れ歯がすれ減ったり、土台が痩せたりなどで入れ歯全体がピッタリしなくなってくると、毎日の食生活でも困ることが多くでてきます。
更にバネのかかる歯や歯ぐき、粘膜、アゴの土台に異常な負担がかかり続け、歯や歯周組織を徐々に弱めることになります。

3.奥の歯は毎日硬いものをよく咬む部分ですから、入れ歯でも天然歯でも、最もすり減り易い部分です。
奥歯が磨り減りますと、咬む能率(咀嚼能率)が減るし、他の歯への負担も過重になり好ましくありません。
更に奥の歯が減っただけ、上の前歯をつき上げることになります。
このため歯は異常な力を受けることになり、年月が経つとともに、歯の動揺が進み、前歯は前下方へのびてくることになり、更に進めば歯と歯の隙間もあいてきます。そして入れ歯も外れ易くなり、歯茎を痛めたりもしていきます。

入れ歯の咬み合わせは(天然歯も同じですが)時間の経過とともに、前歯部へのあたりが強くなり、入れ歯を突き上げ不安定にしたり、天然歯の前歯に過重な力を加え、前歯を弱くする原因にもなります。

この状態の改善には奥の歯の咬み合わせの高さを今の入れ歯よりやや上げ、前歯の上下のあたりが緊密過ぎないように余裕を持った咬み合わせにすることが大切です。
長い間に咬み合わせが低くなると口唇の周りにシワがよって年寄り顔になったり、アゴの関節(顎関節)が痛い、音がする等の症状が出る顎関節炎になる場合があります。
新しい入れ歯では今までの入れ歯の咬み合わせの高さを慎重に決定し、新しい入れ歯をつくります。

4.長年使っている入れ歯は年月とともにゆるくなってくることがあります。
長年の咬む(咀嚼)力などにより、磨り減ったり、変形したり、歯ぐきの土台も徐々に変化したりしますと、入れ歯も以前よりピッタリしなくなってきます。(ただ加齢とともに必ずしも土台が大きく減るとは限りませんが)

咬み合わせが狂ったり、変化してきた入れ歯を使ってると、土手はやせてきます。
しかし、正しい咬み合わせで精密に入れ歯ができているほど土台も痩せにくくなります。入れ歯、歯ぐきの土手、咬み合わせが一体となって変化して、入れ歯が調子よく使えるものです。
裏打ちをするか新しい入れ歯を精密に型をとり、咬み合わせを患者さんにあったようにつくっていけば、また再びしっかりと咬める入れ歯が完成します。

5.入れ歯は毎日朝から晩まで使い続けるものです。 しかも毎日様々な食べ物や唾液、細菌の悪条件の重なる中で、会話、審美、快適等の重要な役割を果たします。

多忙な日常生活の中で入れ歯の治療は大変ですが、しっかりした入れ歯は想像以上に人にとって大切なものです。
新しい入れ歯をつくる際には、上記の(1)~(4)に加え、日頃から感じている入れ歯への思い、希望を歯科医に相談するといいと思います。
今度は歯茎の顎の部分が薄い感覚の良い金属床でできておりバネの部分が金属でなく特殊なピンクの素材でできた審美金属床義歯、コーヌス義歯(茶筒式義歯)を、残った根を利用して入れ歯の維持を強くしたい人は磁石利用の入れ歯を、外科的処置を伴わないドイツ生まれの本格的義歯を望む人はコーヌス義歯(茶筒式義歯)を、土手が平らでいつも入れ歯が動き、外れ、痛み困っている方はソフトデンチャーを、等々、症状に応じ適切な義歯・入れ歯を検討いたします。

Tさんの症例(82歳 女性)

23年前にコーヌス義歯(茶筒式義歯)を上下に入れてましたが、数年前に大病され痩せたので、入れ歯がゆるくなったのと、古くなったので今回は新しいコーヌス義歯を入れたい80代の患者さん

現在までの経過

昭和50年代に当院で上下のコーヌス義歯を入れました。その後20年以上の年月が経ち、3年前に大病し、コーヌス義歯がややゆるくなってきたのと、義歯が古くなったので新しいコーヌス義歯をもう一度つくりたいということで来院。

前回コーヌス義歯を入れたときの状況と治療

患者さんは上下のアゴの右に犬歯と小臼歯だけが連続してある。下顎の左には前歯2本と犬歯・小臼歯だけが連続して並んであり、あとはバネつきの入れ歯が入っていた。左下の前の2本以外は上下4本とも金属冠が入り、歯のないところには上下ともバネつきの入れ歯が入っており、それぞれの金属冠には入れ歯のバネがかかっておりやや動揺がある。ムシ歯治療を行いチタン床のコーヌス義歯を装着。

20年以上後の平成18年に来院時の状態

大病を患い体重が相当減り、ややゆるくなったのと、古くなってきたので、この際上下もう一度コーヌス義歯をつくりたいとのことで来院。入れ歯の内冠となっている上下4本の歯は、昔コーヌス義歯をつくった時と同じで動揺もない。口腔内の自分の歯は6本ともに特に問題はない。もし20年前と同じようにバネ式の入れ歯でおれば、バネのかかった歯が20年前と同じということは考えられません。
口腔内の内冠のかぶった4本の自分の歯は特に問題はない状態なので、口腔内の内冠はそのままで通法により外冠つきのコーヌス義歯を完成させました。コーヌス義歯の通常の製作法は内・外冠と義歯を同時に口腔内で結合しながら治療操作を行っていくので、今回のように一方の内冠が装着されたままの状態でつくっていくのは若干テクニックを要しましたが、うまく装着することが出来ました。

患者さんの感想

20数年ぶりに新しいコーヌス義歯となり、大変気持ちがいいです。

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