名駅歯科の症例

代表症例1

この症例の一般的な治療前の状態と特徴

食べること、話すこと、見た目のすべてがほとんどどうしようもなくなり、いよいよ毎日の仕事、日常生活にも支障をきたし、困り果てて来院する患者さんのケース。(私どもはこのようなケースを口腔崩壊度第一級の患者さんと表現しています)

口腔崩壊度第一級の患者さんの治療法は、まず多くの抜歯予定の歯を抜く前に型をとり仮義歯を作り、抜歯する歯を抜いたらすぐ装着できる仮義歯を1週間ほどでつくり本義歯を入れる間に歯や歯ぐきの治療をします。 不完全でも今までの入れ歯が使えそうな場合は修理しながら新義歯ができるまでなんとかつかいます。

このような患者さんには、以下のような特徴があります。

  • ・年齢は40~50歳代。若いころから歯に悩んできた。
  • ・上下全体に徐々に歯がなくなってきた。
  • ・残った歯や大きなブリッジ、大きなムシ歯があったりグラグラの歯があったり、咬むと歯ぐきが痛いことが多い。
  • ・入れ歯のバネのかかった歯が痛かったり、ピッタリしてないので咬むと歯ぐきが痛い。
  • ・最近はいよいよ前の歯や前の歯のブリッジが外れたり、外れそうになり、義歯(入れ歯)も外れやすく口も大きく開けれなくなってきた。
  • ・元々痛がりであるのと、このような状態の歯をどのように治療したらよいのか見当もつかない。
  • ・特に前の歯や奥の歯に何本もの悪い歯があり、もしその歯を抜いたら入れ歯が入るまでの間、歯がなくてどうなるのだろうかなどと一人で思い悩んでなかなか受診できない。

治療

まず仮義歯を作り、古い義歯を修理し、日常生活に支障をなくします。抜歯・義歯修理・ムシ歯・歯ぐきの治療を進め総合的な治療が済み歯ぐきが固まった頃最終義歯をつくります。金属床義歯、コーヌス義歯(茶筒式義歯)、審美義歯、磁石義歯から選択、または併用して(金属床義歯と審美義歯、磁石義歯の併用、審美義歯と金属床義歯と磁石義歯の併用など)最終義歯を装着します。しかしこのように思い悩んだ人も思い切って治療を決意し真剣に通院し徐々に口腔機能が回復するに従い、まず皆さんは「こんなに楽になるのなら早く受診すればよかったと言います。

Aさんの症例(54歳 女性)

上下の入れ歯と自分の歯がいよいよどうしようもなくなり受診。
最終は茶筒式義歯(コーヌス義歯)を装着

治療前の状態

上下に昔から入れ歯が入っている。バネのかかっている3本の歯がグラグラで咬めない。 他の上下の歯は残せる歯。以前からプラスチックの入れ歯をいれているが、バネのかかった歯の揺れが徐々に大きくなり自然に何本も抜けたりで、入れ歯も傾き見た目も悪く、どうしたら良いか迷っているうちに、どうしようもない状態になり、いよいよ困り来院。

1.まず義歯を作る

今の入れ歯では日常生活に支障があるほどなので、まず仮義歯をつくることに決定。この仮義歯はとりあえず毎日の生活に困らないためにつくる。事前にこれからつくる新しい入れ歯の審美性・咬み合わせの参考にするためにも利用する。グラグラの歯や、ムシ歯が歯ぐきの下まで深くなって、どうしても残せない数本を抜歯。

2.仮義歯の大きな役割

抜歯した時に(特に前の歯など)歯が抜けたままの状態がないように仮義歯を入れる当日か前日に抜歯予定の歯を抜き、想像して並べてつくった歯をピッタリと入れます。このようにすると、今の困った状態(咬めない、しゃべれない、痛い)を早急に解消でき、しかも歯のない状態の期間がほとんどなくて済むので、上下全体的な口腔崩壊のケースには大変有効な治療法です。

更に新義歯をつくるにあたっても様々な点で新義歯の参考にもなります。歯ぐきの固まるのも仮義歯を入れているほうが早く固まります。(今まで使っていた古い入れ歯の形や、咬み合わせに問題のない時には、その入れ歯に歯を足したり削ったりして、仮義歯の役割をしてもらいます。)ただしこの入れ歯をつくるにはなかなかの神経を使います。

3.型どりの時

型どりの時にグラグラの歯が型どりの材料(印象材)と一緒に抜けてこないように工夫します。もしグラグラの歯でも手で引っぱったらすぐ抜けそうな歯でも、仕事のある人はもちろん、家庭にいる人でもなくなってしまってはその日から困ってしまいますから、型どりをして一週間後の仮義歯が入るまでは歯が抜けるなどないように工夫しておきます。

4.型どり後1週間で仮義歯を作る

普通上下全体で残った自分の歯が少ない大きな義歯をつくる場合通常なら1ヶ月近くかけて進むところを同日に型どり、咬み合わせをとってしまい1週間で完成させます。 更に想像を出来るだけ正しいものにするために、治療中の写真はもちろん、昔の歯がそろっていた頃の写真を数枚持ってきていただき、その写真を参考にして技工士さんと密接に連絡をとりつくっていくのです。とにかく一回の型どりで患者さんの顔にあったように並んだ入れ歯をつくらねばなりません。1~3本の歯なら簡単ですが元々ない歯を含め、上下総入れ歯のように20本以上の歯がない上下の入れ歯を想像に頼り一発完成しなければならないことも珍しくありません。 しかも失敗は許されません。とにかく患者さんはこの仮義歯を装着直後から仮義歯をいれて見た目がおかしくなく、話したり、食べれたりしなければいけないのです。全ての歯科治療は真剣勝負の連続ですが、この仮義歯装着日の緊張度は歯科医も患者さんも大変なものです。患者さんも仮義歯装着後は急に新しい入れ歯に慣れなければなりませんから大変です。多くの患者さんは仮義歯を入れたことで前より歯もきれいになり、食べるのも話すのも楽になった、早く決断すれば良かったと言います。 このように日常生活に困らないようにしておき、ムシ歯・歯周病の治療を続けます。 毎回の治療で冠やブリッジをはずしたり、ムシ歯の治療や、根管治療(根の治療)をしたり、歯周病の治療をするので、その都度仮義歯を修理・調整し、日常生活に困らないようにします。神経のある歯は出来るだけ神経を残し、生きたままにしておきたいと思います。歯の治療が終わり、歯ぐきが固まってきますといよいよ新しい入れ歯の型どりとなります。

5.茶筒式のコーヌス義歯をつくる

今回は審美的な金属の見えない義歯を入れたり、残った歯や歯の周りの歯周組織に負担がかかりにくく、歯を長持ちさせる入れ歯をつくりたいということで、茶筒式のコーヌス義歯をつくることになりました。コーヌス義歯は1回の治療時間はかかりますが、全体の回数としては通常の入れ歯とそれほど変わりませんが、ほとんどのコーヌス義歯はその調子と予後は非常に良く、確実な結果が出ます。入れ歯の王者といわれる所以です。

患者さんの感想

何年も食べると歯ぐきが痛いし、入れ歯も咬めないし、どうしようかとずっと悩んでいましたが、新しい入れ歯は見た目もバネがなく、白い歯で咬み心地も自然で良く、快適です。

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